歌手のGACKTさんが「芸能人格付けチェック」(テレビ朝日系)出演のストレスで円形脱毛症になっていたことがわかりました。同番組は、芸能人が味覚、音感などを試され、「一流」かどうかを格付けされるというもの。GACKTさんは過去シリーズで36連勝しており、連勝記録の更新が期待されていました。絶対に間違えられないというプレッシャーの中、「(正解か不正解かを伝える)ダウンタウンの浜田さんがバタンとドアを開けるあの瞬間がとてつもなく恐ろしい」と告白しています。円形脱毛症にはさまざまな段階があり、治療に要する期間も変わってくるそうです。
ストレスによる脱毛
男性は年齢とともに頭髪が後退したり、頭頂部の髪の毛が薄くなったりします。生活習慣やストレス、遺伝の影響が大きいと考えられています。
円形脱毛症は、こうした老化にともなう男性型脱毛とは少し異なっています。詳しいメカニズムは分かっていませんが、ストレスによって毛根周辺の血管にリンパ球が集まることで脱毛が進むという説もあります。
GACKTさんの場合はストレスの原因と時期が特定できましたが、無自覚なまま慢性的にストレスをかかえ、円形脱毛症が進行してしまうことも少なくありません。
円形脱毛症のタイプ
代表的な円形脱毛症のタイプを見ておきましょう。
《単発型》
最も頻繁に見られる円形脱毛症。円形または楕円形の脱毛箇所が現れます。悪化すると次に見る「多発型」に発展することがあります。
《多発型》
脱毛箇所が2か所以上に増えた状態です。なかには脱毛箇所が結合して拡大する「多発融合型」も見られます。
これ以外にも、脱毛箇所が生え際にそって蛇のように広がる「蛇行型」や、頭髪が完全に抜け落ちてしまう「全頭型」も円形脱毛症に数えられます。
ストレスの自覚は回復へのスタート
小さな脱毛が現れた程度(単発型)であれば、ストレスを軽減することで回復を期待できます。仕事や人間関係などのストレスの原因を自覚し、そうしたストレスを回避するように努めることで2~3か月、長くても1年以内で元にもどることが多いそうです。
深刻なのは、ストレスが蓄積し、脱毛箇所が増え(多発型)、それらがひとつになって脱毛箇所が拡大しているようなケース(多発融合型)。このように重症化してしまうと治療期間も長引き、半年から2年近くかかることもあります。重症化してしまう人の多くはストレスに対する自覚がないため、ストレスを適切に回避する行動をとることが難しいのも回復を遅らせる要因です。
GACKTさんの場合は、小さな脱毛が見つかっただけなので、明らかに軽度の段階にとどまっており、何より、本人にストレスの自覚があることから、回復はかなり早いのではないでしょうか。同じように、小さな脱毛が見つかった人は、仕事や生活の中で大きなストレスを抱えてしまっている可能性があります。